新NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益が非課税になる非常にお得な制度です。しかし、制度の仕組みをよく理解せずに使ってしまうと、本来得られるはずのメリットを逃してしまったり、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。
この記事では、新NISAを最大限活用するために「やってはいけない5つのこと」を徹底的に解説します。これから新NISAを始める方も、すでに利用中の方も、ぜひチェックしてみてください!
NISA口座と特定口座を混同して使う
新NISAは非課税口座です。一方、証券口座を開設すると併設される「特定口座(課税口座)」は、通常の投資と同じく利益に対して約20%の税金がかかります。
やりがちなミス
- 購入画面で「NISA口座」を選ばずに買ってしまい、特定口座で購入していた
- ログイン後に設定を確認せず、毎回特定口座がデフォルトのままになっていた
対策
- 買付前に「NISA口座で購入」になっているか毎回確認する
- 証券会社の設定で、NISA口座をデフォルトに変更しておく
せっかく非課税の枠があるのに、課税口座で運用してしまうとNISAのメリットが台無しです。
成長投資枠でハイリスクな銘柄ばかり買う
成長投資枠では、個別株やETFなど幅広い商品が選べます。その自由度の高さゆえに、リスクの高い銘柄ばかりに手を出してしまうケースも少なくありません。
よくあるパターン
- 話題の新興企業に飛びついて損失
- SNSで話題の銘柄に影響されて短期売買を繰り返す
なぜ注意が必要?
- NISA口座は「損益通算」ができないため、損失を他の利益と相殺できない
- 成長投資枠の再利用は可能だが、非課税メリットが損失で無意味になる可能性
おすすめの対策
- 長期的な成長が期待できる大型株やETFを中心に構成する
- 少なくともポートフォリオの50%以上は安定性重視で
非課税枠を使い切らないまま放置する
新NISAは年間最大360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)まで投資できます。
しかし…
- 「とりあえず口座だけ作って放置」
- 「どの商品がいいかわからないから、あとで考えよう」
という方は、非課税のチャンスを失っているのと同じです。
対策
- 毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」で投資を習慣化する
- 初心者向けのバランス型投資信託やインデックスファンドでまず始める
- つみたて設定を一度組んでおけば、自動で非課税枠を活用できる
NISA枠を超えて投資していることに気づかない
NISAは年間上限360万円(2025年時点)までが非課税です。
よくあるミス(たまに?)
- 「成長投資枠に240万入れたと思ったら、知らずに300万入れていた」
- 超えた金額は自動的に特定口座で購入されて課税対象に
どう防ぐ?
- 証券会社の「NISA枠残高表示」を常に確認する
- 毎月積立+スポット買いを併用する場合は金額に注意
ポイント
非課税で投資できる金額は枠の中だけ。自分でしっかり管理する意識が大切です。
リスクを分散せず1銘柄に集中投資
NISAでは非課税だからといって、1つの銘柄に全額を投資するのは危険です。
なぜ危ない?
- 値下がりしたときに損失が大きくなる
- 他の銘柄でカバーできない
対策:
- 最低でも3〜5銘柄に分散する
- セクター(業種)を分けてバランスを取る
- 投資信託なら1本で分散可能なので、初心者にはおすすめ
まとめ:新NISAを“正しく使う”だけで差がつく
NISAは制度として非常に魅力的ですが、ただ持っているだけではメリットを最大限活かすことはできません。
やってはいけない5つのポイントを振り返りましょう
- NISA口座と特定口座を間違える
- 成長投資枠でハイリスク銘柄に偏る
- 非課税枠を活用せず放置する
- 非課税枠の超過に気づかず課税対象になる
- 集中投資でリスクを背負いすぎる
コツコツと積立・分散を意識して、NISAを賢く運用していきましょう!